医療問題弁護団とは


 医療問題弁護団は、医療被害の救済、再発防止、患者の権利確立、安全で良質な医療の確立などを目的として1977年に設立され、現在、200名以上の弁護士で構成されています。

1 個別の医療事故被害への対応

(1)法律相談と専門性の確保

 

 医療問題弁護団では、相談担当の弁護士が、交替で、医療事故被害についての法律相談を承ります。

 

 担当弁護士による法律相談を受けて頂いた後の調査活動、医療機関との交渉、訴訟の遂行などについては、相談者と担当弁護士との間で、直接、個別の委任契約を結んで頂き、担当弁護士がその責任の下に行います。

 

 法律相談は、相談者に質の高い法的サービスを受けて頂くために2名の弁護士で担当し、その後の活動も原則として2名以上の弁護士で担当します。また、担当者によって法律相談や、事件解決の質に差が出ないように担当者の組合わせなどには配慮しています。

 

 相談担当弁護士は、医師による医学研修や事例検討などで研鑽を積み、また、多数の団員弁護士が参加して行う事例・症例検討や各種の研究会活動を通して、医学知識の習得と個別事件の適切な解決を目指しております。



(2)協力医について

 医療事故事件の解決のためには、通常、患者側の立場を踏まえつつ、公平な目で、専門的な意見(助言)を述べて頂ける協力医の助力が必要不可欠となります。

 協力医の助力は、適切な事件解決のための重要なポイントのひとつですが、多様な診療科目の全ての分野で患者側に協力を頂ける専門医を探すことは必ずしも容易ではありません。担当弁護士はそれぞれ独自に協力医探しをすることは勿論ですが、医療問題弁護団は、弁護団のパイプを通じて協力医を探すシステムを整備しています。



2 主な対外的活動

(1)医療訴訟審理等の改善に向けての活動

(提言)

  • 民訴法改正に対する専門委員と鑑定人質問に関する要請書(2003
  • 最高裁医事関係訴訟委員会(鑑定人推薦制度)への意見書(2003
  • 公務員専門家の司法関与に関する意見書(2003
  • 敗訴者負担制度導入に関する意見書(2003
  • 「司法解剖結果の開示」に関する意見書(2005
  • 「民法(債権関係)の改正に関する中間試案」への意見書(2013)

(シンポジウム)

  • 医療過誤刑事責任~注意義務の明確化を目指して(2006

(団員の参画)

  • 東京三弁護士会医療関係事件検討協議会
  • 弁護士会医療ADR

(2)弁護団として携わった医療事故に関連する主な出版物

  • 「医療事故と患者の権利」(1998)
  • 「医療事故の法律相談」(2001)
  • 「医療事故の法律相談<全訂版>」(2009)

(3)患者の権利の確立と安全で良質な医療を実現するための活動

(提言)

  • 医療事故報告制度に関する意見書(2003
  • カルテ開示法制化などに関する意見書(2003
  • 診療情報提供に関する厚労省指針へのパブリックコメント(2003
  • 医療事故発生時における診療記録等の開示に関する意見書(2005
  • 医療事故調査の在り方に関する意見書(2005
  • ビデオ撮影」に関する要望書(2006
  • 医療事故発生後における説明会開催について(2006
  • 「医療の安全の確保に向けた医療事故による死亡の原因究明・再発防止等の在り方に関する試案-第三次試案-」に対する意見について(200708
  • 分娩事故判例分析~裁判例に学ぶ事故原因と再発防止策~(2008
  • 福島県立大野病院事件検討報告書-刑事記録等から見えてきたもの-(2009
  • 医療事故の第三者調査制度の構築及び院内事故調査制度の法制化を求める意見書(2011)
  • 「医療事故に係る調査の仕組み等に関する基本的なあり方」に対する意見書(2013)
  • 医療事故調査制度創設のための医療法改正を求める要請書(2014)
  • 医療事故調査制度に関する通知に対する意見書(2015)
  • 精神科医療における身体拘束に関する意見書(2018)
  • 全国医学部長病院長会議の「発信」に対する意見書(2018)
  • 「感染症法改正に関する意見書」(21.1)、「感染症法に関する再度の意見書」(2021.2)
  • 医療に関する情報の特別法の制定を求める意見書(2021.3)
  • 「都立病院独立行政法人化に反対する要請書」(2021.6)
  • 産科医療補償制度に関する意見書(2024.2)

(シンポジウム)

  • 患者の権利運動と法律家の役割(1991
  • 30周年シンポジウム「医療裁判と医療事故対策」(2007
  • 医療版事故調:緊急公開シンポ(2008
  • 医療版事故調を検証する~広尾病院事件から10年(2009
  • 院内事故調査委員会 演劇とシンポジウム(共催)(2009)
  • 35周年記念シンポジウム「医療事故対策の現状と課題~医療問題弁護団の政策形成への関わり~」(2012)
  • 患者の権利宣言30周年記念シンポジウム〜医療被害・薬害防止と医療基本法~(2014)
  • 40周年シンポジウム「医療現場の現代的課題~40年前の医療に巣くう病根と比較して」(2017)
  • 45周年記念企画「東京地裁医療集中部 20 年を迎え 患者側弁護士からの評価と課題は?」(2022)

(団員の参画)

  • 日本弁護士連合会第51回人権擁護大会シンポジウム第2分科会(2008)
  • 診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業運営委員会委員・評価委員
  • 産科医療補償制度運営委員会委員・原因分析委員会委員・原因分析委員会部会委員
  • 「公正な医療事故調査制度の確立を求める」署名活動参加
  • ドクターズマガジン「医療過誤判例」執筆

(4)医療問題弁護団が薬害医療被害に関する弁護団の母体となった主な活動

  • 薬害エイズ訴訟(1989)
  • ハンセン病国賠訴訟(1999)
  • 歯科アトピー事件訴訟(2002)
  • 薬害C型肝炎訴訟(2002)
  • 東京医科大学病院心臓手術事件(2004)
  • 銀座眼科被害訴訟(2009)
  • 市立甲府病院放射性医薬品過剰投与事件(2011)
  • インプラント被害ホットライン(2013)
  • レーシック被害対策弁護団(2013)
  • 品川美容外科糸リフト被害対策弁護団(2013)
  • 新宿セントラルクリニック被害対策弁護団(2014)
  • 中高齢者美容医療被害対策弁護団(2014)
  • 群馬大学病院肝臓手術被害対策弁護団(2015)
  • 包茎治療被害対策弁護団(2016)
  • HIFU被害対策弁護団(2023)